大腸内視鏡検査とは
大腸内視鏡検査とは、極細の内視鏡スコープを肛門から挿入し、直腸から盲腸の粘膜の状態を観察する検査です。他の検査では見逃されやすい微細な病変を発見することも可能な上、検査の際に疑わしい病変が発見された際には、病変組織を生検採取して病理検査にかけ、確定診断に繋げることができます。
また、検査中に大腸がんの全がん病変である大腸ポリープを発見した際には、そのまま切除手術を行うことも可能なため、将来的な大腸がんの予防にも繋がります。なお、大腸ポリープの切除手術は日帰りで行えますので、食事制限や下剤の服用などの事前処置も一回で済むというメリットもあります。
当院の大腸内視鏡について
当院の大腸内視鏡検査には、以下の3種類がございます。各検査に関しましては、事前診察の際に担当医が詳細をご説明いたしますので、ご理解いただいた上でご検討ください。
なお、検査をご予約いただいたのちに別の検査へ変更をご希望の場合には、検査の変更も可能です。ただし、その場合には検査日を再調整していただくこともありますので、あらかじめご了承ください。
各検査の詳細に関しては、以下をご確認ください。
当院の大腸内視鏡検査の特長
経験豊富な専門医が全ての内視鏡検査・手術を担当します
当院の大腸内視鏡検査は、経験豊富な内視鏡専門医が検査を担当いたします。卓越した技術と経験により、正確かつ安全な検査を心がけております。ぜひご利用ください。
最先端の内視鏡スコープや鎮静剤を使用します
当院の大腸内視鏡検査では、鎮静剤を使用することが可能です。鎮静剤を使用することによって、ウトウトと眠ったようなリラックスした状態で検査を受けていただけるため、患者様に余計な不安感や緊張感を与えないだけでなく、検査精度も向上させることが可能になります。
また、検査に使用する内視鏡スコープも最新鋭のものを導入しております。このスコープは、曲がりくねった腸管の中を自然に進むことができる技術が搭載されており、検査中の苦痛や違和感を最小限にとどめることができます。
発見が難しいとされる陥凹型大腸がんの早期発見・治療が可能
陥凹型大腸がんは、大腸粘膜の表面が陥没しているため、熟練の内視鏡医でさえも発見が難しいとされます。進行性大腸がんへと変貌する恐れがあるため、当院では良性腫瘍の大腸ポリープのみならず陥凹型大腸がんを見逃さず、素早く治療を行うことに注力しています。
拡大・超拡大内視鏡で迅速かつ見逃しの無い大腸内視鏡検査
当院の内視鏡システムは、最大520倍まで拡大可能な光学拡大機能により、疑わしい病変を細胞レベルまで拡大して観察することが可能です。拡大・縮小は検査中にも手元のレバーで簡単に行うことができ、疑わしい病変を発見した際には細かく観察します。
AI内視鏡による病変検出支援システム『EndoBRAIN』搭載
当院の内視鏡システムには、AI内視鏡『EndoBRAIN』を搭載しております。人工知能が高精度な画像解析を行うことで、人の目では発見が困難な微細な病変も抽出することができ、医師の確定診断をサポートしています。
リカバリールームで
ゆっくりお過ごしいただけます
大腸内視鏡検査で鎮静剤を使用した場合には、検査後に薬の効果が切れるまで院内のリカバリースペースにて30分〜1時間ほどお休みいただく必要があります。
当院には、広くて開放的なリカバリースペースが完備されております。患者様一人一人はパーテーションで仕切られているため、ゆったりとお過ごしいただけます。
下剤はご自宅と院内で選べます
大腸内視鏡検査を受ける際には、事前準備として下剤を服用して腸の中をきれいに整えておく必要があります。
下剤の服用は、ご自宅と院内のどちらでも可能です。普段から慣れた環境で下剤を服用したい場合には、ご自宅で服用してからご来院ください。院内での服用をご希望の際には、当院の下剤服用スペースをご利用ください。なお、院内の場合は、何かお困りごとが生じた際にもすぐに当院のスタッフが対応いたします。
VIP室を完備しています
当院には、10坪ほどの広々としたスペースのVIP室も完備しております。VIP室には専用のトイレも完備し、事前の下剤の服用のほか、検査後には鎮静剤の効果が切れるまでの休憩室としてご活用いただくことも可能です。
なお、VIP室には限りがございますので、ご希望の際には事前に当院までご相談ください。また、VIP室のご利用は別途料金が発生する場合もございますので、あらかじめご了承ください。
オリンパス社製の
EVIS X1を導入しています
当院の大腸内視鏡検査では、オリンパス社製の最新鋭内視鏡システム「EVIS X1」を導入しています。このEVIS X1には、NBI(Narrow Band Imaging:狭帯域光法)やTXI、RDI、EDOF、拡大鏡といった最新技術が搭載されており、スクリーニングや診断、疑わしい病変の処置に至るまで従来以上に高精度な検査が可能です。
大腸内視鏡検査は、検査を担当する医師の技術や経験とともに、使用する検査機器によっても精度が変わります。古い検査機器を使用すると、微細な病変を見逃してしまう恐れもあるため、検査機器の性能は非常に重要です。
当院では、高い技術を有した内視鏡専門医と最新の内視鏡システムにより、正確な検査を短時間で行うことが可能です。ぜひご利用ください。
NBIによってがんを
早期発見しやすくなります
NBIとは、Violet(415nm)とGreen(540nm)の2種類の波長の光を照射することで、従来では見逃されがちであった微細な病変を拡大表示することが可能な技術です。この技術により、がんが生じた際に起きる大腸粘膜表面の病変画像を鮮明に映し出すことができ、大腸がんの早期発見に繋げることが可能です。
検査中に見つかった大腸ポリープはその場で切除できます
大腸ポリープは大腸がんの前がん病変と言われ、大腸がんの多くは大腸ポリープが進行することで発症します。従って、大腸ポリープの段階で切除しておくことは、将来的な大腸がんの予防にも繋がります。
当院では、大腸内視鏡検査の際に大腸ポリープが発見された場合には、そのまま切除することが可能です。日帰りで行えるため入院の必要もなく、検査後には一部制限はありますが通常通りの生活を送ることができます。
炭酸ガス(CO2)送気装置を
使っています
大腸内視鏡検査では、大腸内を隅々まで詳しく観察するために大腸内に気体を送り込んで大腸を膨らませ、腸管のシワやヒダを広げる処置を行います。従来では送り込む気体は空気を採用することが一般的でしたが、空気はなかなか体外に排出されないため、検査中や検査後に腹部膨満感などの苦痛を引き起こすことが問題となっていりました。
そこで近年では、送り込む気体として炭酸ガス(CO2)を採用する方法が広く取られています。炭酸ガス(CO2)は、空気よりも体内に200倍吸収されやすい上、吸収された炭酸ガスは二酸化炭素となって呼気と一緒に体外に排出されるため、空気の時に生じた腹部膨満感などの苦痛が生じる心配がありません。
当院の大腸内視鏡検査でも、炭酸ガス(CO2)を採用しています。これにより、患者様の苦痛や違和感を最小限に抑えた検査が可能となっております。
胃内視鏡・大腸内視鏡を同じ日に
検査できます
現在胃がんや大腸がんは、早期発見、早期治療をすることで根治が期待できる病気です。しかし、これらの疾患は初期段階では自覚症状に乏しく、内視鏡検査などの精密検査を行わない限り、気づかないうちに発症して進行してしまうケースも多く見られます。特に40歳を超えると胃がんや大腸がんの発症リスクが高まると言われており、注意が必要です。
このように、これらのがんを早期発見するには、内視鏡検査が最も有効です。しかし、胃と大腸の内視鏡検査を別日に受けると、事前処置や日程調整も2回分必要となるため、日頃お忙しい方には大きな負担となります。
そこで当院では、胃内視鏡検査と大腸内視鏡検査を同日に受診できる体制を整えております。2つの検査を同日に受けることで、事前の食事制限や検査日の調整などを一回で済ませることが可能です。
なお、胃内視鏡検査と大腸内視鏡検査を同日に受診した場合でも、大腸内視鏡検査時に大腸がんの前がん病変である大腸ポリープが発見された際には、検査中にそのまま切除手術を行うことも可能です。
日頃ご多忙でなかなか検査を受けられない方は、ぜひ同日検査をご検討ください。
土曜・日曜も大腸内視鏡検査を
承っています
当院では、お仕事や家事等で平日に大腸内視鏡検査を受けることが難しい方に向けて、土日の大腸内視鏡検査を実施しております。また、土日に検査を受けられた場合でも、検査時に大腸がんの前がん病変である大腸ポリープが発見された際には、そのまま切除手術を行うことも可能です。
平日お忙しい方は、ぜひ土日の大腸内視鏡検査をご検討ください。
早朝の内視鏡検査を行っています
当院では、早朝にも内視鏡検査を行うことができます。日中にお仕事や家事等でなかなか時間が取れない患者様でも、検査を受けやすい体制を整えております。ぜひご検討ください。
女性医師による内視鏡検査
女性の患者様の中には、男性医師が検査を担当することに抵抗感がある方も多く見受けられます。そんな女性の患者様でも安心して内視鏡検査を受診できるように、女性医師が検査を担当することも可能です。プライバシーに最大限配慮した検査体制を整えておりますので、安心してご受診ください。
新大阪駅直結の便利なアクセス
当院は「新大阪駅」直結の新大阪阪急ビル7Fにございます。
京都や神戸から電車で約30分、伊丹空港からはリムジンバスで約25分と検査や事前診察でお越しいただくのに大変便利です。
大腸内視鏡検査で分かる疾患
大腸疾患の主な症状は、腹痛や便秘、下痢などになりますが、中には大腸がんのように自覚症状がほとんど現れることなく進行する重篤な病気もあります。腹痛や便秘、下痢などは日常的な症状のために放置されてしまうことも多いですが、症状が長期化している場合には何かの病気が隠れている可能性もあるため、できるだけ早めに医療機関を受診して、原因を特定するようにしましょう。
また、血便が出ていても痔だと自己判断して放置してしまうケースも多く見られますが、血便を伴う病気の中には大腸がんやその前がん病変である大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、クローン病など重篤なものも含まれているため、注意が必要です。
現在、大腸がんは早期発見・早期治療を行うことで根治が期待できる病気です。また、大腸ポリープが発見された際には、切除手術を行うことで将来的な大腸がんの発症リスクを軽減させることが可能です。潰瘍性大腸炎やクローン病も早期発見・早期治療を行うことで重症化リスクを抑え、比較的軽度な症状を維持することができます。
大腸がんや大腸ポリープの早期発見には、大腸内視鏡検査が最適です。また、大腸内視鏡検査はこれら以外にも様々な大腸の病気の確定診断にも役立ちます。ぜひご自身の健康維持のためにも、定期的に大腸内視鏡検査を受診するようにしましょう。
大腸内視鏡検査を
受けるタイミング
近年、大腸がんに罹患する患者数は増加傾向にあり、あらゆるがんの死因の中でも大腸がんは常に上位を占めています。大腸がんは初期段階では自覚症状がほとんど現れないため、本人も気づかないうちに病状が進行し、症状が現れた時にはすでに治療が困難な状況まで進行しているケースが非常に多く見られます。
現在、大腸がんは早期発見・早期治療を行えば根治が期待できる病気です。大腸がんの早期発見には大腸内視鏡検査が最適です。大腸内視鏡検査では、初期の大腸がんのみならず、大腸がんの前がん病変である大腸ポリープを発見することができ、検査中にそのまま切除手術を行うことも可能です。
一般的に40歳を超えると大腸がんの発症リスクが高まると言われています。そのため、40歳以上の方は、現在無症状であったとしても定期的に大腸内視鏡検査を受診し、ご自身の大腸の状態を常に把握しておくことが大切です。
大腸内視鏡検査の流れ
ご予約
まずは検査日の予約を行っていただきます。予約方法は、直接受付にて行うこともできますが(電話予約も可能です)、24時間受付可能なWEB予約システムから行うこともできます。
事前予約が完了しましたら、検査日までの間に事前診察を行っていただきます。事前診察は検査予定日の1週間前までに済ませるようお願いいたします。
なお、1週間前までに事前診察が終了していない場合には検査が自動キャンセルとなりますので、あらかじめご了承ください。その他、ご予約後に検査日の変更等をご希望の場合には、お電話にてご相談ください。
事前診察
事前診察の際には、保険証をご持参ください。また、現在服用中の薬がある場合には、薬も合わせて持参してください。お薬手帳をお持ちの場合には、ご持参いただくと診察をスムーズに進めることができます。
事前診察では、患者様が大腸内視鏡検査を受けることが可能かどうかや、現在服用中の薬などを確認し、問題がなければ大腸内視鏡検査の予約が確定します。
その他、検査前日までの準備や注意事項、検査当日の注意事項の説明を行い、最後に血液検査を実施します。
検査前日(ご自宅にて)
検査前日は夜9時までに夕食をお済ませください。その後検査が終了するまでは、食事を摂ることはできません。
なお、水分補給は少量であれば問題ありませんが、その際には水やお茶、スポーツドリンクなどで行うようにし、ジュースやコーヒー、アルコールはお控えください。また、普段から服用中の薬がある場合には、事前診察の際に医師に相談し、医師の判断に従うようにしてください。
なお、当院では検査前日の食事は検査食で行うようお願いしております。通常の食事を取ってしまうと、腸内に便が残留して検査の精度が低下したり、検査の際に腸管穿孔などの合併症を引き起こす恐れがあります。検査食は大腸内視鏡検査のための専用の食事で、腸内環境を整えて検査がスムーズに行える効果がありますので、ぜひご利用ください。
検査当日(ご自宅にて)
検査当日は、自宅を出発する4時間前から下剤の服用を開始してください。ただし、下剤を一気に飲み干してしまいますと腸管穿孔などを引き起こす恐れがあるため、2時間程度時間をかけてゆっくりと飲み切るようにしてください。固形の便が徐々に薄い黄色をした透明な水様便に変わりましたらご来院ください。排便回数の目安はおおよそ10回程度です。
なお、当院の大腸内視鏡検査では鎮静剤を使用するため、検査当日の自動車やバイク、自転車などの運転は行えません。ご来院やご帰宅の際には、電車やバスなどの公共交通機関をご利用ください。
ご来院
受付を済ませましたら、便の状態を確認し、検査着へ着替えていただきます。
大腸内視鏡検査
検査では、まずは点滴によって鎮静剤や鎮痛剤、腸蠕動抑制剤を投与します。検査時間は約15〜30分です。
ただし、検査中に疑わしい病変や大腸ポリープが発見された際には、病変組織を生検採取したりポリープ切除手術を行うため、検査時間が延長されます。
なお、大腸ポリープの切除は、サイズが小さく数が少ない場合に限りその場で行います。ポリープのサイズが大きい場合や数が多い場合にはその場での切除は行えませんので、当院と提携する高度医療機関をご紹介いたします。
検査後
検査後は、鎮静剤の効果が完全に切れるまで30分〜1時間程度院内のリカバリールームにてお休みいただきます。その後、担当医より検査結果をご説明いたします。
なお、大腸内視鏡検査では炭酸ガスを注入するため、検査後は腸内にガスが残留して腹部の張りや腹痛を起こすことがあります。ただし、少しずつガス(おなら)を排出することで徐々に症状は和らいでいきますのでご安心ください。
また、検査中に大腸ポリープ切除手術を行った場合には、検査当日の飲酒や激しい運動はお控えください
(詳しくは検査後の説明に準じてください)。
ポリープ切除の結果説明について
検査中に疑わしい病変組織を生検採取した場合や大腸ポリープの切除手術を行った場合には、病理検査の結果が出るまで2-3週間程度かかります。
そのため、検査結果は2-3週間後に再度ご来院いただくか、郵送にてお伝えいたします。郵送をご希望の際には、その旨をお申し出ください。
内服しているお薬がある方へ
注意していただきたい点
- 「血圧」「心臓」「喘息」「抗てんかん薬」「抗精神薬」など常用のお薬は
検査の2時間前までに服用ください。 - 糖尿病の薬(インスリン注射も含む)や抗血栓薬(血液を固まりにくくする薬)を服用中の方は、休薬の必要があることがありますので、検査希望日の2週間前までに当院の外来を受診していただき、お申し出ください。
- お薬手帳をお持ちの方は、持参してください。お持ちでない方は、お薬を持参してください。
抗血栓薬の例
- アスピリン(バイアスピリン®、
タケルダ®、キャブピリン®など) - シロスタゾール(プレタール®など)
- チクロピジン(パナルジン®など)、クロビドグレル(プラビックス®など)エフィエント®、ブリリンタ®、コンプラビン®
- ワーファリン®
- イグザレルト®、エリキュース®、
リクシアナ®、プラザキサ®
大腸内視鏡検査の費用
大腸内視鏡検査・手術
項目 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
---|---|---|---|
大腸内視鏡 (観察のみ) |
¥2,200~ | ¥4,400~ | ¥6,600~ |
大腸内視鏡 (生検のみ 1臓器) |
¥3,600~ | ¥7,200~ | ¥11,000~ |
大腸内視鏡 (生検のみ 2臓器) |
¥4,400~ | ¥8,800~ | ¥13,200~ |
大腸内視鏡 (生検のみ 3臓器) |
¥6,000~ | ¥12,000~ | ¥18,000~ |
大腸内視鏡ポリープ (1臓器) |
¥8,600~ | ¥17,200~ | ¥26,000~ |
大腸内視鏡ポリープ (2臓器) |
¥9,500~ | ¥18,000~ | ¥29,000~ |
大腸内視鏡ポリープ (3臓器) |
¥11,000~ | ¥18,000~ | ¥31,000~ |
※診察代、採血代などは別料金になります。
胃内視鏡検査
項目 | 1割負担 | 2割負担 | 3割負担 |
---|---|---|---|
胃内視鏡(観察のみ) | ¥2,200~ | ¥4,000~ | ¥5,500~ |
胃内視鏡(生検のみ 1臓器) | ¥3,200~ | ¥6,400~ | ¥9,500~ |
胃内視鏡(生検のみ 2臓器) | ¥4,400~ | ¥8,800~ | ¥13,000~ |
※診察代、採血代などは別料金になります。